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院長あいさつ

人生の終盤に伴走できるかかりつけ医として

院長の山形恭康(きょうみち)と申します。この度、私が生まれ育った周南地区で在宅療養支援診療所を開設しました。

現在の我が国では在宅医療を支える支援策が整えられ、各種制度を適切に利用することで、質の高い医療を在宅でも提供できるようになりました。しかし、患者さんの自宅での生活を困難にしているのは、病気そのものだけではありません。不安や迷いなどの心理的課題、老々介護や高齢独居などの社会的課題を抱えており、それらを包括的に捉えた個別性の高い医療が求められています。一人ひとりの人生や価値観を尊重し、「身近で・最期まで・あなたの事情に合わせて」、寄り添い支える医療を提供していきます。

地域とのかかわりを大切に

訪問診療を行うにあたり、医師一人では患者さんの在宅療養生活を支えることは困難です。より良い在宅療養環境を作り上げるためには、医療・介護・福祉の様々な職種による多方面からの支援が必要不可欠になります。近隣の医療機関・介護事業所と顔の見える関係の構築・継ぎ目のない連携・チーム医療の実践を行い、地域に根ざした「相談しやすい在宅診療所」を目指します。

ひとりでも多くの「おうちに帰りたい」を実現するために

厚生労働省による「人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」(2018年)では、自宅で最期を迎えたいと考える国民は約7割とされています。「住み慣れた場所で最期を迎えたい」、「最後まで自分らしく好きに過ごしたい」、「家族等との時間を多くしたい」などが主な理由です。一方で、実際に自宅で亡くなった人は、2019年時点で約14%となっており、病院で亡くなる人がほとんどで、最終的な療養場所の希望を実現できた人はまだまだ少ないのが現状です。

超高齢社会を迎え、在宅医療の必要性が叫ばれており、今後もその役割はさらに大きくなることが見込まれています。都市部では、在宅医療を専業とする医療機関が増加し、国全体としての在宅医療資源は徐々に増えていますが、当地域における在宅医療の認知度はまだまだ十分とは言い難い状況です。

誰もが「おうちに帰りたい」と思った時に帰ることができるように、在宅医療を必要とする人々にひとりでも多く行き渡るように、地域住民や医療介護関係者の方へ向けた、在宅医療の普及啓発も行い、その認知度の向上と担い手の増加を進めていきます。

院長 山形 恭康

経歴

  • 山口県下松市生まれ
  • 鳥取大学医学部卒業
  • 徳山中央病院
  • 広島市立広島市民病院
  • ほーむけあクリニック(広島市)
  • 周南病院

資格

  • 日本在宅医療学会認定専門医
  • 認知症サポート医
  • 難病指定医
  • 身体障害者福祉法指定医
  • がん緩和ケア研修会修了

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